H32-15の50曲

2009年9月21日 (月)

H32-15の50曲/第14曲:雲の信号(福島 弘和)

今日は何もないので、時間だけは激しくあり余ってます。
なので、もう1曲ご紹介。

日本文学にお詳しい方ならこのタイトルにピンと来ることでしょう。
そうです。
宮沢賢治の「雲の信号」という詩に由来しています。
もう少し正確にいうと、宮沢賢治の詩を題材にした画集からイメージをふくらませて書いた作品、とのことです(福島先生ご本人からメールにて教えていただきました)。
どんな詩なのかは、検索していただくとして。

これ、少人数向けに書かれた作品で22人から演奏ができ、曲の中には16分音符や連符が一切使われていないんですね。
ということでグレードも比較的低いんですが、なかなかどうして、グレードの低さを微塵も感じさせない、素朴な旋律が散りばめられたいい曲なんですよこれが。
テューバ的には伸ばしが多くて少々大変ではありましたが(苦笑)
こっちのバンドでこれを演ったときに、ホルンの子からも「伸ばしが多くてきつい」と苦情を持ちかけられたことがありました。

・・・おれに言うなっ(困)


数年前、転勤前に所属していたバンドが崩壊の危機に直面して人数が減ってしまったことがあり、それでもコンクールには出たいということで、少人数でもいける曲をさがしていてこれを見つけたのです。
もっとも、そのバンドは口だけ達者でなかなか練習に来ない人たちばっかりで、この曲はコンクールと演奏会でも演ったんですが、お世辞にもいい仕上がりとはいえませんでした。
で、こっちへ来て「今度の演奏会で何を演ろうか?」という話になったときにこの曲の存在を思い出し、以前いたバンドに連絡をとったんです。
そしたら、「楽譜がありません」とか言うんですよ。
おい、そりゃねーだろうがよ。数年前に演った曲の楽譜を、なんで一式なくしちゃうんだよ・・・。
でも、数日後に、見つかったって連絡が入りましてね。
何とか演れるようになったんで、それはそれでよかったんですけどね。
楽譜の管理ぐらいしっかりしようぜ、まったく。
こっちでの演奏会の方は、みんなよく練習してくれて、上手・下手は抜きにして、しっかりした演奏に仕上がってました。
こっちへ持ってきて正解だったと思いました。

ところで、宮沢賢治って自らもチェロを弾くなどして音楽にも少なからず縁があったというのは知っていますが、作曲もしていたというのは、この曲と関わって初めて知りました。
この曲の中に、賢治の作曲した「星めぐりの歌」という曲が変奏されたかたちで織り込まれているんだそうです。
「星めぐりの歌」も、ネットで検索すれば聴くことができるんですが、これを聴いてから「雲の信号」を聴いてみたものの、該当する箇所を見つけるのに少々時間がかかってしまいました(苦笑)


楽譜とサンプルCD(もちろんノーカット)は、いずれもアコード出版から出てます。
なお、アコード出版のウェブサイトでは、この曲についての詳細が確認できる他、サンプルCDに収録されている演奏がごく一部だけ聴けます。

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H32-15の50曲/第13曲:アルメニアン・ダンス パート1(A.リード)

しかしまぁなんですねぇ・・・
私、こっちに来てかれこれ1年以上経ちますが、こっちの人たちは何でかみーんなリードが好きなんですねぇ。
この1年で「第3組曲」でしょ、「エル・カミーノ・レアル」でしょ、「音楽祭のプレリュード」でしょ、そして今度は「アルメニアン・ダンス パート1」でしょ。
こっちにいる間に、リードの主要作品はひととおり演奏してしまうんじゃないか、という勢い。

で、「アルメニアン・ダンス パート1」です。
聴いたことなら何十回もありますが、演るのは今回が初めて。
しかし、自分自身も、そしてうちのバンドの演奏自体も、あそこの演奏には到底及ばない。

今を去ること××年、NHK-FMでやっていた「ブラスのひびき」で、全国大会の金賞入賞団体の演奏がオンエアされていて、毎週食い入るように聴き、そしてエアチェックしてました。
その中の、創価学会関西吹奏楽団が演奏するこの曲の、まあスケールの大きいこと大きいこと。
よくこれだけの大音量が出せるもんだなぁ、と。
あのくらいガンガンやられると、むしろ心地いいものがあります。

「日本の吹奏楽’87 Vol.8」のブックレットに載っているステージ写真を見ると、ホルンだけで8人もいるんですね。こんだけいりゃあバンド全体を消し去るほどの音量が出せるわけだ・・・と、このとき初めて知りました。
コントラファゴットやコントラバスクラリネットなども、このステージ写真で初めてその存在を知ったわけで。

 #ここから先は楽譜、特にフルスコアをお持ちの方にはより一層お楽しみいただける内容となっております。

さらに申し上げますと・・・
私は普段、CDなどを聴くときはヘッドホンを用いておりますが、特に頭から2小節目の低音のCの伸ばし。
ここをよーく聴いておりますと、バストロンボーンの「びやぁぁぁぁっ」という音がかすかに聞こえてくるんです。
これ、何気に好きでして、ここら辺ばかり何度か繰り返して聴くという、ちょっと変わった楽しみ方をしております。

そして、394小節目から16分音符で駆け上がって登場する木管群のしなやかな音色もお気に入り。
生で聴いたら絶対に鳥肌立ちっ放しだったことでしょう。
ここも、やはり何度も繰り返して聴いてしまうポイントです。
ここの木管群の秀逸さは、翌88年や92年の全国大会での、「ガイーヌ」の中のアダージョでもいかんなく発揮されております。

そしてそして、406小節あたりから、特に打楽器がドガチャカドガチャカやりがちなところを、この演奏ではトランペットを前面に押し出してホルンとトロンボーンがこれを支えて、他のパートは抑え気味にしているんですね。
トランペットが、その音域の割に実に気持ちよく鳴らしていて、聴いている側もまた気持ちがいい。
これもまた、お気に入りの部分。


実は、この曲を初めて聴いたのが後にも先にもこの演奏だったせいか、その強烈さゆえ脳裏にしっかりと刷り込まれてしまい、これ以外の演奏はあまり聴きたくないという少々困った副作用をもたらしております(苦笑)

楽譜は、当初はサム・フォックスから出版されたことになっていましたが、今はアルフレッド出版というところから出ているそうですね。
私の手持ちのフルスコアも、アルフレッド出版から出ているものです。
で、問題のその名演は・・・
ご安心下さい。ちゃんと聴けます。CD出てます。

 レジェンダリーV「創価学会関西吹奏楽団」
 CD番号:ブレーンミュージック BOCD-7136
 価格:¥2,800(税込)

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2008年11月16日 (日)

H32-15の50曲/第12曲:楓の詩(福田 洋介)

秋ですねぇ。下手すると冬に片足突っ込んでるかのような陽気ですねぇ。
風邪をひかれている方もいらっしゃいますことでしょう。何とぞ、お大事に。

さて、この季節にぴったりな曲をご紹介しましょう。
タイトルからして、秋ものの曲ですね(笑)
実はこの曲、一昨年の10月に私が初演しました。
正確には、私の所属していたバンドが初演したんです(だったら最初からそう書けよ、って?)。

この曲、作曲されたのは1996年と意外に古く、この年に日本吹奏楽学会(現:日本管打・吹奏楽学会実行組織期間)主催の「管楽合奏のための作・編曲コンテスト」でオリジナル特別賞を受賞したんですが、どういうわけか長らく初演の機会に恵まれずにいたんです。
で、一昨年。
以前、私の所属していたバンドは、毎年3月に開催していた演奏会を秋に開催することになったんです。
(確か、その年は秋にしか会場が押さえられなかったためだった、というふうに記憶しています)
「せっかく秋にやるんだから、秋らしい曲をさがしてみるか」ということでネットで検索しているうちに偶然この曲を見つけたわけです。
福田先生のホームページでMIDI音源を聴き、なかなかよかったので選曲委員会の打ち合わせでこの曲を推してみたところ、うまい具合に採用してもらえて、その年の秋の演奏会で初演にこぎつけました。
その後、他の団体がぼちぼち演奏されているようですね。
いわゆる「売れ筋」の曲ばかりじゃなしに、作曲家さんのホームページやブログを丹念にほじくり返すと、けっこう知られざるいい曲に巡り会えたりするものです。

楽譜は未出版ですので、福田洋介先生のホームページ(http://members.jcom.home.ne.jp/fukudayosuke/)をご参照下さい。なお、同ホームページにて楽譜のサンプルがご覧いただけます。
音源は、前述の通り福田先生のホームページにてMIDI音源が聴けます。また、ワコーレコード(http://www.wako-records.com/)にて発売の、第3回「風雅」の実況録音CDに、奈良県立片桐高等学校吹奏楽部による演奏が収められています。
初演した自分が言うのもなんですが、たぶん「たけはら」よりも高校生の方がずっと上手いと思います(苦笑)

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2008年8月23日 (土)

H32-15の50曲/第11曲:吹奏楽のための第3組曲<バレエの情景>(A.リード)

この曲、さっき書いた練習の際に演った曲です。
初見で演りました。でも、曲自体は何度も聴いて知っていましたから、普通に吹けてしまいました。
練習終了後に「演奏したことあるんですか?」と聞かれましたので、
「いえ、初見でした。でも、何度も聴いて知っていましたので・・・」
というと、ちょっと驚いていたようでした。

この曲の中でもっともおもしろいのが、第3楽章「風変わりなポルカ」。
基本は2/4拍子なんですが、その中に5/8拍子が織り込まれているんですね。
曲は何度も聴いて知っているとは言いながらも、実際吹いてみると、なかなか手こずりました。
演奏のコツとしては、とにかく曲を何度も聴いて頭にたたき込んで、演奏するときは指揮を見るよりも周りを聴いて吹く。
こうすると、カチっとうまーくはまります。

音源は、有名な曲ですのでネットでさがせばすぐ見つかります。
楽譜は、E.B.マークス社から出ています。

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2008年7月19日 (土)

H32-15の50曲/第10曲:ロッキー・ポイント・ホリデイ(R.ネルソン)

今日、所要で実家に帰ったんですが、その際いつもと違ったコースを通ってみようと思いたち、行きは下田→伊東→熱海→三島→実家、帰りは実家→沼津→土肥→松崎→南伊豆→下田と、伊豆半島の海岸線に沿ってぐるっと回ってきました。
特に行きは、有名な白浜海岸で海水浴客が朝から海辺で遊んでいるのを目にしまして、本格的に夏が来たことを実感したものです。
夏に、海沿いをドライブしながら聴けるようなオリジナル曲ってないかなぁ、とふと考えているうちに、真っ先に浮かんだのがこの曲です。

わずか5分程度の曲ですが、一陣の風が吹き抜けるように疾走し続け、心地よい清涼感すら覚える曲想。
それもそのはず、タイトルの「ロッキー・ポイント」とは実在する海辺に面したリゾート地なんだそうで。
そのかわり、お聴きいただくとおわかりになりますが、かなり難しいです。

10年ほど前のコンクールは、課題曲の演奏時間が長かったため、演奏時間の短い自由曲を選ばなければならなかったんですね。
この曲なんか、まさにうってつけだと思うんですが、私がコンクールでこの曲を演奏していたのを聴いたのは、わずかに2団体のみ。
この曲の存在を知らなかったのか?それとも難曲ゆえに手を出さなかったのか?

楽譜は、ブージー&ホークスから出ています。
CDは何種類か出ていますが、私のお気に入りは下記のCDです。

武蔵野音楽大学ウインドアンサンブル VOL.6
 指揮/レイ・クレーマー、フレデリック・ナイリーン、アントニン・キューネル
 武蔵野音楽大学ウインドアンサンブル
 CD番号:ソニーレコード SRCL1787

余談ですが、バンドパワーにこの曲にまつわるニュースが載っていましたので、参考までにご紹介いたします。
http://www.bandpower.net/news/yh_news/02_nelson/01.htm

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2008年6月16日 (月)

H32-15の50曲/第9曲:G1ファンファーレ<東京・中山>(すぎやま こういち)

久々の「H32-15の50曲」です。

先日、木下優樹菜が吹いていた(というか、楽器を口に当ててスライド動かしてただけなんじゃねえの?)、
あのファンファーレです。
競馬好きな人にとってはたまりませんね。
私も、東京競馬場や中山競馬場で、何度もあのファンファーレを生で聴きました。

10年ほど前ですか、CDと楽譜集が発売されまして、もちろん私は両方買いました。
もうね、この曲に関しては聴きたいという以上に、吹きたい!
いつか吹きたい!別に競馬場のターフの上じゃなくてもいいから吹きたい!
と思っていたところ、2~3年前だったかな、やっと夢が叶いました。
オケの営業で、会社の施設のPR用ホールでミニコンサートをやったときに、
金管セクションで何か1曲、ということで演ったんです。
一応楽譜は配られましたが、そんなのなくても余裕で暗譜で吹いちゃいました!
気持ちよかったー!

楽譜は、カワイ出版から「ファンファーレ集 中央競馬 重賞編」として出版されていますが、
残念ながらカワイ出版の通販サイトでは品切れで再販の予定は未定とのことです。

CDは、「KING OF TURF」(ポリグラム POCX-1095)というのが出てました(私が持っているのはこれ)。
JRAで施行されているすべてのレースのファンファーレが収録されているという、
競馬ファン・吹奏楽ファン涙ものの一品でした。
しかもうれしいことに、ブックレットにファンファーレのフルスコアが収録されていたりします。
その後、これにさらに数曲を追加収録した「KING OF TURF 中央競馬のファンファーレ2001年完全盤」
(アニプレックス SVWC-7248)が発売されてます。

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2008年6月 2日 (月)

H32-15の50曲/第8曲:黄金の光(ルクス・アルムクェ)(E.ウィテカー)

先週からたびたび報道されているのでみなさんも
ごぞんじのことと思いますが、TBS出身の
フリーアナウンサー・川田亜子さんが自ら
命を絶ってしまいました。
新聞・雑誌・テレビ・ネットでいろいろと
報じられているので、私としてはここで
コメントすることはありませんが、それにしても
若くして亡くなってしまうのって、
残された人たちにとってはさみしいですね。

いろいろ苦しんでいたことと思います。
そして誰にも看取られなかった最期。
せめて、天国への道筋が明るく照らされて
迷うことなく旅立ってほしいと願うばかりです。

ほんとうは、もっと後に紹介しようと思っていましたが、
こういうときにふさわしい曲なのかな、と思い、今日は
エリック・ウィテカーの「黄金の光(ルクス・アルムクェ)」を
ご紹介します。

ウィテカーというと「ゴースト・トレイン」や「ラスヴェガスを喰い尽くすゴジラ」
といった派手でおもしろい曲が知られていますが、その一方で合唱の曲も
多数手がけており、その中には自身の手で吹奏楽に編曲されたものもあります。
この「黄金の光(ルクス・アルムクェ)」も、合唱曲(しかもアカペラなんだそうで)
から編曲されたものです。
私が初めてこの曲を聴いたのは、アメリカのJ.W.ペッパーという
楽譜などの通販サイトから毎年出ている、吹奏楽曲のサンプルCD集に
収録されている演奏でした。

※ちなみに、このサンプルCD、サンプル演奏にありがちなおいしいとこだけ
 ちょこっと流してはい終わり、なんてなものじゃありませんで、ありがたいことに
 全曲ノーカットで収録されているんです。しかも充実の12枚組!

ひそやかで神秘的な響き、圧倒的なトゥッティ、そして心の平安を
感じさせる終結部・・・。久々にはまった曲です。
心が洗われます。

実は私・・・
これは何十年も先のことであってほしいんですが、もし万が一亡くなるようなことが
あった場合、ぜひとも演奏してほしい曲が2曲あるんです。
ひとつは、この「黄金の光」。お通夜と告別式の中で演奏してほしいです。
そして、出棺の際には・・・某大学の学生歌で送っていただく、と(笑)
今週末、その某大学の演奏会を聴きに行くんですが、この学生歌が何気に
お気に入りでして。関係者じゃないのにね(爆)

CDは、昨日の「吹奏楽のひびき」でも演奏していた昭和ウインド・シンフォニーや
埼玉栄高校による演奏のものがありまして、入手も容易です。
ちなみに前述の、私が聴いてはまった演奏は、J.W.ペッパーというサイトで
聴くことができます。
http://www.jwpepper.com/へアクセスして、上段の「Keywords」というところへ
「Lux Aurumque」と入力し、さらにその隣の「Within」で「Title」を選び、
「Search」ボタンをクリックして下さい。
すると、この曲を検索してくれます。
しかも、吹奏楽版と合唱版と2種類引っかかってきます。
 ※さらに合唱版は、サンプル音源が混声合唱と男声合唱と2種類聞けちゃいます。
で、2種類あるうち、「Description」のところに「Mp3 Audio」と書いてあるのが、
吹奏楽版の音源です。
これをクリックすると英文がつらつらと書かれていて、下の方に
「AGREE」「DISAGREE」と2つのボタンがあります。「AGREE」を選択して下さい。
しばらくすると、演奏が再生されます。少々ノイズがありますが、気にせずに
聴いてみて下さい。ほんとにいい曲です。

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2008年5月29日 (木)

H32-15の50曲/第7曲:冬の光のファンファーレ~長野オリンピックのための(湯浅 譲二)

アクセス数が落ちたあたりを見計らって
すかさず燃料投入、と(笑)

あれから、もう10年なんですねぇ。
時の経つのは早いものです。

それからさらに遡ること約10年。
ってことは今から約20年前なわけですが、
当時高校生だった私は、静岡県代表として
東海大会に出場すべく、長野へ行きました。
その頃から、長野駅前に「冬季五輪を長野で!」
なんていう看板が出ていたりしてたんですね。
「そんな簡単にオリンピックなんか開けるわけねえじゃん」
とか思っていたら・・・
開催しちゃったんですねぇ。すごいですねぇ。
新幹線も長野まで通りましたしね。
いつそんな工事やってたんだ?みたいな。

はい、軌道修正。
冬の光のファンファーレ、いい曲です。
2つのグループが左右に配置され、それぞれが呼応しあう、
実に立体的な曲です。
東京・札幌のファンファーレはトランペットのみでの演奏でしたが、
この曲はトロンボーンとユーフォニアムも用いています。
それゆえ、厚みがあって、聴き応えがあります。
ただし、編成はかなりでかいです。
陸上自衛隊中央音楽隊が創隊50周年を記念して製作したCD
「受け継がれゆく響き!」(非売品)の解説によると、
トランペット20、トロンボーン16、ユーフォ8がそれぞれ
必要なんだそうで。演奏する以前に、人を集めるのが大変です(苦笑)

CDは、以前紹介した「黒船以来」をどうぞ。
で、楽譜は、以前紹介したサイトにある、長野五輪の公式報告書に・・・
と言いたいところなんですが、隅々まで確認したところ、
どうも楽譜は掲載されていないようです。
ところで、長野五輪終了後、この曲が演奏された機会って
あったんでしょうか。
やっぱり、編成が大きいから、なかなか演奏されにくいんでしょうかね。
いい曲なんですけれどもねぇ。

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2008年5月24日 (土)

H32-15の50曲/第6曲:札幌オリンピック・ファンファーレ(三善 晃)

このファンファーレも、やはり約30秒ほどしかないんですが、
その割りに実に中身が濃いです。
速いテンポで、調性が次々と変化する。
ダブルタンギングを多用したスピード感あるリズム。
わずかな秒数の間にいろんな仕掛けが盛り込まれた曲です。

三善晃氏といえば1988年に、吹奏楽のための「深層の祭」という
課題曲を書いてるんですね。
当時、私は高校生。
参考テープを聴いて、「何じゃこりゃ!?」とぶったまげたものです。
さらに楽譜を見れば「4分の3.5拍子」なんていうのがあったりして、
「どうやって吹くんだ?」としばらく悩んだものでした。
今は無き雑誌「バンドピープル」に、毎年春頃になると課題曲作曲者の
コメントが載ったものでしたが、三善氏のコメントはひたすら曲の
解説に終始しており、こういう主題があり、こういう構造になっていて、
こういう展開になっている、といったことが書かれていました。
約4分ほどの課題曲にこれほどの仕掛けを盛り込む方ですから、
わずか30秒弱のファンファーレであっても決して手を抜かなかったんでしょう。

すごくかっこいい曲です。ぜひ聴いてみて下さい。
CDは以前ご紹介した「黒船以来」があります。
楽譜は、「東京オリンピック・ファンファーレ」で紹介したサイトへ
入っていただき、札幌オリンピックの公式報告書を開くと
見ることができます。
ただし、これも「東京オリンピック・ファンファーレ」で触れましたが、
演奏したい場合はJOCとJASRACに確認しておいた方がいいでしょう。

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2008年5月20日 (火)

H32-15の50曲/第5曲:オリンピック・マーチ(古関 裕而)

えー、ここでみなさんに、ひとつテストを・・・

あなたの知っている、「日本のマーチ」を、
紙に書けるだけ書き出してみて下さい。

書けましたか?

どんな曲が並んでいますか?
もしかして、課題曲ばっかりじゃありませんか?
しかも、学生時代にコンクールや演奏会で
演奏したことのある曲だけだったりして。

いやぁ、それははっきり言ってもったいない!
日本のマーチは課題曲以外にもたくさんありますよ。
古いところだと「陸軍分列行進曲」や「軍艦行進曲」、
戦後のものなら「祝典行進曲」「ブルー・インパルス」とか。
そして、「オリンピック・マーチ」もまたしかり。

作曲者のお名前、読めますでしょうか?
「こせき・ゆうじ」さんとお読みします。
誰それ?って方も、きっといらっしゃるでしょう。
夏の高校野球のテーマ曲「栄冠は君に輝く」を作曲された方です。

日本のマーチは数あれど、これはまさに「歩ける」マーチです。
輝かしい前奏にのって国立競技場に姿を現した日本選手団の
颯爽とした行進!しびれますよぉ。
いや、生で見たわけじゃありませんがね(笑)

これね、今年の「たけはら」の演奏会で演りたかったんですよ。
何しろ今年はオリンピックイヤーだし。しかもアジアでやるし。
しかし、「たけはら」にはそんな力量がないことがわかり、
泣く泣くあきらめたんです(涙)

有名な曲ですのでCDは何種類かありますが、とりあえず
前回ご紹介した「黒船以来」で聴いてみて下さい。
楽譜は、残念ながらありません。
しかし、前述のとおり「たけはら」でやってみようと
思っていましたので、何とか入手できないか調べてみたところ、
福島市にある古関裕而記念館にて楽譜を所蔵しているとのことでした。
で、JASRACに申請して(有料だそうです)許可が下りると、
「著作権使用許諾書」なるものが届くそうなので、写しをとって
記念館に送り、先方にて確認後、楽譜のコピーを郵送していただける、
とのことでした。
手続きは多少面倒ですが、これも著作権を守るためなのです。

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2008年5月15日 (木)

H32-15の50曲/第4曲:東京オリンピック・ファンファーレ(今井 光也)

さあ、軌道修正して吹奏楽の話をしましょう。

世の中には数多くのファンファーレがありますが、
ことオリンピックのファンファーレってのは、
いつ聴いても、何ともいえずゾクゾクしてきますね。
4年に一度、という付加価値がそうさせているのでしょうか。
東京オリンピックが開かれた昭和39年、そのとき私は
姿も形もありませんでしたから、テレビやユーチューブとかで
そのときの様子を見るしかありませんが・・・
いやぁ、このファンファーレはしびれますねぇ。
20数年前、空襲でこっぱみじんにされた国が、息を吹き返して
オリンピックやっちゃうわ、時速200km以上で走る電車はつくるわ、
外国の選手団はさぞかし驚いたんじゃないんでしょうか。
そんな勢いのあった日本が、世界に向けて鳴り響かせたファンファーレ。
かっこいいです。

CDは、下記のものがあります。
 黒船以来(くろふねこのかた)~日本の吹奏楽150年の歩み~
  キングレコード CD番号:KICC 407~8(2枚組)

楽譜は出版されていません。しかし、これもまたあるところには
あるものでして・・・
オリンピックが終了すると、大会組織委員会は公式報告書なるものを
作成してIOC(国際オリンピック委員会)に提出することに
なってるんです。
実は、これまでに開催されたすべてのオリンピックの公式報告書を
見られるサイトがありまして、その中にある東京オリンピックの
公式報告書を見ていましたら、大会で使用した楽曲の楽譜が
すべて掲載されているページがあるんですね。

 LA84 Foundation home page
  http://www.la84foundation.org/

見る分には大丈夫とは思いますが、もしこれを演奏したいという場合は、
JOC(日本オリンピック委員会)とJASRACに確認しておいた方が
無難でしょう。

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2008年5月 4日 (日)

H32-15の50曲/第3曲:不変のド(P.A.グレンジャー)

今回はちょっと渋いところを攻めてみました。

約5分程度のこの曲、実はよーく聴いていると曲の最初から終わりまでの間に、
どこかしらのパートが入れ替わり立ち代わり「ド」の音を伸ばしているんですね。
ちょっと聴いただけでは、「なーんだ、単なるコラールじゃん」と思われがちですが、
よくよく聴いてみると、「おお、確かにドの伸ばしが聞こえるぞ」と。
なかなかうまいこと書くものですねぇ。
「たけはら」の演奏会で演ってみようかな、と選曲会議に出そうと思いましたが、
音程の悪さがバレバレになりそうであまりにも危険なので、やめにしました(苦笑)

楽譜は、シャーマーから出版されています。
音源は、以下のものを確認しました。
 
 THE MUSIC OF PERCY GRAINGER VOL. 2
 マーク・カスタム CD番号:1350-MCD

ちなみに私は下記のCDで聴きました。

 リベルテ・コレクションVol.1
 アンサンブル・リベルテ吹奏楽団
 ブレーン CD番号:BOCD-9634

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2008年5月 1日 (木)

H32-15の50曲/第2曲:美術館の一日(J.カーナウ)

今日は調子がいいので、もう1曲ご紹介します。
これも、「たけはら」の演奏会で演った曲です。
この曲は、コンクールの自由曲でぼちぼちとり上げられているので
ご存知の方も、もしかしたらいらっしゃるのではないでしょうか。

カーナウは、「○○の一日」というタイトルの組曲をいくつか書いてるんです。
「動物園の一日」とか「サーカスの一日」とか。
大抵のものはグレード2.5ぐらいで、小中学生あたりが好んでとり上げていそうな
感じの曲なんですが、この「美術館の一日」は大人のバンドが演っても
よさげな感じがしたので、「たけはら」の選曲会議で推してみたら
うまい具合に採用してもらえたんです。

曲は全部で5つの楽章に分かれています。
 第1楽章:プロムナード
 第2楽章:風景画
 第3楽章:肖像画
 第4楽章:海の風景
 第5楽章:彫刻
第1楽章の「プロムナード」を除いた他の4つの楽章は、実在する絵画や
彫刻を題材としています。
第2楽章「風景画」はゴッホ(1853~1890)の「糸杉のある麦畑」、
第3楽章「肖像画」はマネ(1832~1883)の「笛を吹く少年」、
第4楽章「海の風景」はモネ(1840~1926)の「アンティーブ」と
コプリー(1738~1815)の「ワトソンとサメ」、
第5楽章「彫刻」はリュード(1784~1855)の「1792年の義勇兵たち」。
どんな絵・彫刻なのかは、ネットで検索すれば出てきますから、
曲を聴きながら見てみるとまたおもしろいと思います。

ムソルグスキーの「展覧会の絵」を思い起こさせるとともに、
グレード2.5の割にちゃちな感じがしない。
大人のバンドがやっても違和感はないと思います。
興味を持たれましたら、ぜひ一度どうぞ。

楽譜はカーナウ・ミュージックから出版されています。
音源は、かつてビクターから出ていた「バンド・レパートリー・ネットワーク」の
Vol.5(CD番号:VICG-60168)に収録されていましたが、もう廃盤になっちゃったようですね。
簡単な曲目解説とフルスコアの1ページ目が載っている実用的なCDだっただけに、残念です。
他には、カーナウ・ミュージックから出ている下記のCDでお聴きいただけます。

トーナメント(CD番号:CR 97.008)
コンポーザーズ・ポートレート ジェームズ・カーナウVol.1(CD番号:CR 205.027-3)

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H32-15の50曲/第1曲:ぷれりゅーど~ミュージカル「いちかわ・真夏の夜の夢」より(八木澤 教司)

記念すべき第1回目ですので、ここはひとつオープニングに
ふさわしい曲をもってこようと思った選んだのが、この曲です。

私の所属する「たけはら吹奏楽団」は、人数が少ない、
あまり難しい曲がやれない、ということで、選曲にいつも
頭を抱えております。
そこで、ネットをいろいろと検索して「たけはら」にもできそうな
曲がないかどうか、絶えずネタさがしをしております。
そんな中で見つけたのが、「ぷれりゅーど」です。

ウインドアート出版のホームページに偶然たどり着き、
これまた偶然に「ぷれりゅーど」のサンプル音源を聴いて
興味をもちました。
サンプル音源ではところどころ細切れにしか聴けないものですから、
サンプルCDを手に入れてノーカットの演奏を改めて聴き、
ぜひやってみたいと思うようになりました。
そして一昨年3月に「たけはら」の第7回定演で念願かなって
演奏するに至ったわけであります。

いちばんの魅力はとにかく少人数で演れる!ということ。
でも、それと同じくらい魅力なのは、一陣の風がさぁーっと
吹き抜けるようなさわやかさあふれる旋律。
ゆっくりとした前奏のあと終始快活なテンポで曲が進むという
構成はヴァン・デル・ローストの「フラッシング・ウインズ」にも
似ていますが、「ぷれりゅーど」の方が私は好きです。
演奏時間は約3分半。演奏会のオープニングにおすすめです。
ぜひ一度どうぞ。

音源は、上記のとおりウインドアート出版のサンプルCDで
お聴き下さい(ノーカットで収録されてます)。
楽譜はウインドアート出版からレンタルされてます。
曲の詳細な解説は、ウインドアート出版のホームページか
八木澤先生のホームページをご覧下さい。

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